試料が植物の場合には、[プロトコール1-1 RNAの単離]を若干変えることにより、total RNAを得ることができる。
以下はArabidopsisまたはTobaccoを用いた場合の例である。RNaseのコンタミを防ぐとともに安全のために手袋を着用し、清潔な環境で操作を行う。なお、クロロホルム、イソプロパノール及びエタノールは別に準備しなければならない。また、チューブは透明なポリプロピレン製を用いるとよい。
sample*1)
(1-3g fresh weight tissue)
↓ grind in liquid nitrogen with the aid of a mortar and pestle
freezed fine powder*2)
↓ add 10ml of ISOGEN /g fresh weight tissue at 50°C*3)
↓ vortex for 30sec.
↓ incubate for 10min.*4) at 50°C
↓ store for 5min. at room temperature*5)
↓ add 0.2ml of chloroform*6)/1ml of ISOGEN
↓ shake vigorously
↓ store for 2min. at room temperature*7)
↓ 10K×g for 15min. at 4°C*7)
↓→→→→interphase and organic phase*8)
↓(for susequent isolation of DNA[protocol 2] and proteins[protocol 3] )
↓
aqueous phase*9)
↓ add 500µl of 4M LiCl*10)/500µl of aqueous phase
↓ mix
↓ store for 1hr. at -70°C*11)
↓ 12K×g for 15min. at 4°C
precipitate*12)
↓ add 0.4ml of ddH2O
↓ dissolve
↓ add 0.4ml of isopropanol
↓ mix
↓ store for 30min. at 4°C
↓ 12K×g for 15min. at 4°C
precipitate
↓ add1ml of 75% ethanol
↓ vortex
↓ 12K×g for 15min. at 4°C
↓ dry briefly*13)
↓ add 0.4ml of H2O
↓ dissolve
↓ add 40µl of 3M sodium acetate
↓ add 1ml of ethanol
↓ mix
↓ store for 1hr. at -70°C
↓ 12K×g for 15min. at 4°C
precipitate
↓ add1ml of 75% ethanol
↓ vortex
↓ 12K×g for 15min. at 4°C
↓ dry briefly*13)
↓ add 0.4ml of H2O
↓ dissolve
total RNA solution*14)
弊社では、植物試料を用いた場合のRNAの収量は、ArabidopsisまたはTobacco 0.5〜1g fresh weightより150〜200µg (OD260/OD280≒1.8)という結果が得られた。
(金沢大学 遺伝子実験施設 よりご指導頂きました。)
*1)できるだけ新鮮な試料を用いる。
*2)液体窒素にて凍結し粉砕した後、凍らせたままにしておく。
*3)あらかじめ遠心管にISOGEN(10-20ml/g fresh weight tissue)を入れて50°Cに保温しておき、その中に*2)の試料を入れる。
*4)インキュベート時間は10分間または試料が完全に溶けるまでとする。インキュベート時間が長すぎるとポリサッカライドのコンタミが多くなるので注意する。
*5)この状態で-70°Cで少なくとも1か月は保存できる。*3)で使用した遠心管が高回転(12K×g)で遠心できないものである場合には、この時点で、試料を加えてインキュベートしたISOGEN混合液をマイクロチューブに1mlずつ分注してからクロロホルム処理をすると、以後の処理がしやすい。
*6)イソアミルアルコールの添加されたクロロホルムは使用できない。クロロホルムの量はISOGENの1/5容量とする。
*7)ホモジネートは、遠心分離により下層の有機相、中間相及び上層の水相にわかれる。RNAは水相に含まれるが、この水相にはDNAやタンパク質はほとんど含まれない。この時の水相の体積は、加えたISOGENの体積の約60%である。
*8)ここで得られた中間相と有機相は、それぞれDNA及びタンパク質を単離するため、一晩であれば4°C、数か月であれば、-70°Cにて保存する。ただし、中間相や有機相中に多量の不溶物(カス状、繊維状のもの等)がある場合、DNA及びタンパク質の単離には適さない。
*9)DNAやタンパク質との夾雑を少なくすることによりRNAの回収率を上げるため、中間相や有機相ができるだけ混入しないように、水相を新しいチューブに移して以下の操作を行う。チューブには1本当たり水相500µlを入れる。
*10)水相に塩化リチウムを加えると白濁が起こる。
*11)液体窒素を使用する場合には15分間静置する。
*12)沈殿は無色透明でゼリー状の柔らかい沈殿と白色の沈殿にわかれる。この時にゼリー状の沈殿をできるだけ除去する。
*13)RNAの沈殿は、風乾または5-10分間真空乾燥する。真空遠心機を用いて乾燥してはいけない。沈殿を完全に乾燥してしまうと溶解性が著しく減少する。溶解性が減少したRNAのOD260/OD280は、1.6以下なので目安となる。
*14)得られたRNAをすぐに使用しない場合、1/10vol.の3M 酢酸ナトリウム、2.5vol.のエタノールを加えて-80°C保存する。
使用時には10K×gで15分間遠心し、得られた沈殿を70%エタノールで洗浄ご乾燥し、滅菌蒸留水に溶かす。
[Code No./容量] [特長] [保存条件] [使用上の注意] [参考文献] [製品添付マニュアル] [ISOGEN法の原理] [プロトコール, トラブルシューティング] [使用例]