GM quicker

トウモロコシ・ダイズからのDNA抽出キット
品名 Code No. 包装単位 価格 備考
GM quicker 317-06361 50回用 38,000円  

製造元 (株)ニッポンジーン

表示価格は希望納入価格 (税別) です。

製品説明


GM quicker 50回用

GM quickerは、トウモロコシやダイズなどの穀粒からDNAを抽出するためのキットです。本キットは、カオトロピックイオン存在下でDNAがシリカへ吸着する原理(Boom Technology)を採用しており、抽出操作にフェノールやクロロホルムなどの毒性有機溶媒を使用しません。遺伝子組換え作物(Genetically Modified Organisms:GMO)の検査においては、DNAを用いた方法が広く普及していますが、これまでの植物DNA抽出キットは抽出対象を「葉」としていたため、トウモロコシやダイズなどの穀粒からのDNA抽出には必ずしも効率的ではありませんでした。

本キットでは、抽出対象を穀粒へ特化させることによって、約45分間という短い時間で高い精製度のDNAを抽出することができます。また、本キットは検査用試料の調製におけるクロスコンタミネーションなど、抽出操作上の問題に配慮した設計となっています。さらに、本キットで使用するスピンカラムは、カラム容積を最大限確保しており、内封されたシリカメンブレンは、充分なDNA吸着容量と高い溶出効率を確保しています。

特長

・穀粒から約45分で高精製度のDNAを抽出可能・抽出操作にフェノールやクロロホルムなどの毒性有機溶媒が不要・試料のクロスコンタミネーション防止に配慮したキット設計・抽出したDNAはPCRや制限酵素反応にそのまま使用可能

GM quickerは、厚生労働省「平成18年6月29日付け食安発第0629002号」において「組換えDNA技術応用食品の検査方法」におけるトウモロコシ、ダイズからのDNA抽出精製方法に収載されました。

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製品内容

使用回数

トウモロコシ粉末試料1gの場合、DNA 抽出を50 回行うことができます。
ダイズ粉末試料1gでのDNA 抽出を50 回行う場合には、GE1 Buffer、GE2 Buffer およびRNase A が不足します。
不足分については単品でご購入下さい。

GM quicker (50回用)
構成品 容量 保存 備考
GE1 Buffer 100 ml x 3 本 室温  
GE2 Buffer 37.5 ml x 1 本 室温  
GB3 Buffer 12.5 ml x 1 本 室温  
GW Buffer 40 ml x 1 本 室温 エタノール含有
TE (pH8.0) 10 ml x 1 本 室温  
RNase A (100 mg/ml) 0.5 ml x 2 本 室温 RNase A を長期間ご使用にならない場合には、冷蔵保存もしくは冷凍保存(-20°C)して下さい。
Spin Column 50 本 x 1 袋 室温 上部パーツ:カラム、下部パーツ:Collection Tube

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使用例

使用例1 トウモロコシからのDNA抽出プロトコール

1. トウモロコシ種子をフードミル等で粉砕し、トウモロコシ粉末試料を調製する。
2. 50 ml チューブで1.0 g のトウモロコシ粉末試料を秤量し、6 ml のGE1 Buffer および20 µl のRNase A をそれぞれ添加する。ボルテックスミキサーにて30 秒間攪拌する。
3. 10分間室温で静置する。
4. 750 µl のGE2 Buffer を添加し、10~12回チューブを激しく転倒させ、よく混和する。
5. 10 分間氷冷する。
6. 遠心(≧5K x g, 10 分間, 4°C)する。
7. 上清4 ml 程度を新しい50 ml チューブに移す。
8. 7で回収した上清から400 µl を1.5 ml マイクロチューブに移し,残った上清は4°Cで保存する。
9. 50 µl のGB3 Buffer を添加する。
10. 200 µl のエタノールを添加し、10~12 回チューブを激しく転倒させ、よく混和する。
11. 10の混合液をSpin Column に全量移し、遠心(13K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
12. 600 µl のGW Buffer をSpin Column に添加した後、遠心(13K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
13. Spin Column を新しい1.5 ml マイクロチューブに移す。
14. 50 µl のTE(pH8.0)を滴下した後、3 分間室温で静置する。
15. 遠心(13K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液を回収する。

実験例:2 ダイズからのDNA抽出プロトコール

1. ダイズ種子をフードミル等で粉砕し、ダイズ粉末試料を調製する。
2. 50 ml チューブで1.0 g のダイズ粉末試料を秤量し、12 ml のGE1 Buffer および40 µl のRNase A をそれぞれ添加する。ボルテックスミキサーにて30 秒間攪拌する。
3. 10 分間室温で静置する。
4. 1.5 ml のGE2 Buffer を添加し、10~12 回チューブを激しく転倒させ、よく混和する。
5. 10 分間氷冷する。
6. 遠心(≧5K x g, 10 分間, 4°C)する。
7. 上清8 ml 程度を新しい50 ml チューブに移す。
8. 7で回収した上清から700 µl を2.0 ml マイクロチューブに移し,残った上清は4°Cで保存する。
9. 250 µl のGB3 Buffer を添加する。
10. 250 µl のイソプロパノールを添加し、10~12 回チューブを激しく転倒させ、よく混和する。
11. 10で得られた600 µl の混合液をSpin Column に移し、遠心(13K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
12. 10で得られた残りの混合液全量を11のSpin Column に移し、遠心(13K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
13. Spin Column に600 µl のGW Buffer を添加した後、遠心(13K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
14. Spin Column を新しい1.5 ml マイクロチューブに移す。

Data 1: トウモロコシおよびダイズ種子からのDNA 抽出

本キットを用いてトウモロコシおよびダイズの種子からDNA 抽出を行った。
いずれの種子からもDNA を抽出することができた。本キットで抽出したDNA の1/25 量を1% Agarose S で電気泳動した。

Data 2: トウモロコシおよびダイズ種子から抽出したDNA の制限酵素消化

本キットで抽出したDNA を制限酵素EcoR I およびHind III で消化した。

Data 3: PCR による内在性遺伝子の検出

トウモロコシおよびダイズの内在性遺伝子検出用プライマーを用いて、本キットで抽出したDNA のPCR を行った。
PCR 条件は、農林水産省「組換え食品検査・分析マニュアル」に従った。

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資料 Data Sheet

製品マニュアル

SDS(Safety Data Sheet)

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関連情報

備考

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問い合わせ先

購入に関するお問い合わせ先
富士フイルム和光純薬株式会社および同社代理店・特約店
製品に関するお問い合わせ先
株式会社ニッポンジーン 学術営業課

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