アルカリ-SDS法によるプラスミドDNA調製キット
| Code No. | 製品名 | 包装単位 | 希望納入価格 |
|---|---|---|---|
| 311-01521 | Plasmid Mini Prep Kit | 60回分 |
9,000円 |
形質転換により得られたトランスフォーマントが保持するプラスミドを解析することは、クローニング実験を進める上で重要なステップである。数多くのトランスフォーマントを解析するには、簡便で純度の高いプラスミドの調製方法が必要である。Plasmid Mini Prep Kitを用いてプラスミドDNAを調製することによりsmall-scaleでの制限酵素、ゲル電気泳動、サザンブロッティング、塩基配列決定などによる解析に十分な純度と量が得られる。
細菌コロニー
↓LB-broth 2ml, 37°C, 一晩振とう培養注1)
↓1.5ml用微量遠心チューブに移す
↓遠心分離(10K×g, 4°C, 2分間)注2)
沈澱
↓←Solution I, 100 µl
↓ボルテックスをかけて沈澱を完全に懸濁注3)
↓←Solution II, 200 µl注4)
↓氷中で5分間放置(5分間以上反応させない)注5)
↓←Solution III, 150 µl注6)
↓氷中で5分間以上放置注7)
↓遠心分離(10K×g, 4°C, 5分間)注8)
上清
↓上清と等量のフェノール/クロロホルム(1:1)を加えてよく混ぜる
↓遠心分離(10K×g, 4°C, 5分間
上清
↓上清の2.5倍量のエタノールを加える
↓-20°Cに20分間〜数時間放置する注9)
↓遠心分離(10K×g, 4°C, 5〜10分間)
沈澱
↓70%エタノール洗浄注10)
↓真空乾燥
沈澱
↓沈澱を30〜50µlのTE(RNase)に溶解する注11)
Plasmid DNA溶液
- 注1)複製オリジンによって培養量を調整する。pBR系、pUC系の場合は 1.5 mlあれば十分だが、pSC101系では5 ml程度必要である。
- 注2)この遠心で必要以上に菌体をパックさせると次の懸濁に時間がかかる。10K×g、2分間程度がちょうどよい。また、遠心後上清はできるだけ取り除く。
- 注3)菌体を十分懸濁することがプラスミドの収率を高めるコツである。
- 注4)チューブを2〜3回ゆっくり反転させる程度がよい。
- 注5)室温で放置する場合は、液が透明になったらただちに Solution IIIを加えてもよい。1〜2分間で透明になるはずである。
- 注6)Solution IIIを加えたらただちによく撹拌する。すぐに白い沈澱が生ずる。
- 注7)氷中には少なくとも5分間放置する。1時間程度放置しても問題はない。
- 注8)最初の培養でE. coliの生育が悪く菌体量が少ないと沈殿のパックが不十分なことがある。一晩培養してもこのような現象が観察される場合は、培養管を変えてエアレーションを十分にすると生育がよくなり改善される。
- 注9)エタノールを加えよく撹拌して室温で5分間放置しても大丈夫なことが多い。エタノール沈殿の際にEthachinmate(Code No. 312-01791)を使用すると、-20°Cでのインキュベートをせずにただちに遠心することができる。
- 注10)このステップは、制限酵素での切断を目的とする場合は大変重要である。沈殿の洗い方は70%エタノールをチューブいっぱいに静かに入れデカントする。軽く遠心し、底に集まった70%エタノールをピペットチップで除き、真空乾燥させる。この操作でSolution IIIから持ち込まれる塩が効果的に除去されるため、調製されたプラスミド溶液は、ほとんどの制限酵素のよい基質となりうる。
- 注11)制限酵素による切断などほとんどの目的には、TE(RNase)に溶解後ただちに利用できる。複製オリジンがpUC系の場合は溶解した体積の1/20〜1/50を反応に用いれば十分である。さらに精製が必要な場合(シークエンスのテンプレートやクローニングベクターなどとして使用する場合が考えられる)は、TE(RNase)に溶解後、37°Cにて30分間インキュベートし、0.6容量の20% PEG6000/2.5 mol/l NaClを加え、氷中にて1時間放置した後遠心し、沈殿を集め注意深く「注10)」のように洗浄、乾燥してTE(RNase)に再溶解する。
本品を使用し、上記の基本プロトコールに従えば、得られるプラスミド試料は、ほとんどがcc型でありoc型はわずかである。ニッポンジーンで行った実験では、この状態で4°Cに保存しておいてもoc型の増加はわずかであった。
本品は基本的にはBirnboim、Dolyの方法(アルカリ-SDS法)に従っている。従ってE. coliの染色体DNAの混入は他の方法に比べて少ない。時々アガロースゲル電気泳動でcc型のバンドよりわずかに移動度の大きいかすかなバンドが観察される。このバンドはプラスミドの構造が変性したものであると考えられ、ある制限酵素で非常に切断されにくいようである。しかし、このバンドは量的には少なく以後の実験に大きな支障とならないことが多い。
Maniatis, T. et al. : "Molecular Cloning", A Laboratory Manual, 2nd ed. (1989)
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塩化セシウム密度勾配遠心を行い、高純度に精製したプラスミドとPlasmid Mini Prep Kitにより精製したプラスミドを用いて、いくつかの制限酵素について1 µgのプラスミドを完全分解するのに必要な酵素量を調べた。
使用プラスミド
- pBR322 (宿主 E. coli HB101)
- pUC (宿主 E. coli JM 109)
pBR322 制限酵素 完全分解必要酵素量(unit) CsCl調製プラスミド MiniPrep調製プラスミド BamH I 1 2 EcoR I 2 2 Hind III 1 5 Nde I 1 5 Pst I 1 1 Sal I 6 12 Sph I 1 2
pUC19 制限酵素 完全分解必要酵素量(unit) CsCl調製プラスミド MiniPrep調製プラスミド BamH I 2 3 EcoR I 3 5 Hinc II 5 7 Hind III 2 2 Pst I 1 1 Sac I 3 5 Sma I 2 6 Sph I 2 4 Xba I 1 >200
Plasmid Prepper(Code No. 316-02671) Plasmid Mini Prep Kit(Code No. 311-01521) 方法 リゾチーム-煮沸法 アルカリ-SDS法 調製時間 30分間 2時間 収量 pBR系 1〜3 µg/1.5 ml culture 2〜5 µg/1.5ml culture pUC系 6〜10 µg/1.5 ml culture 10〜30 µg/1.5ml culture*宿主として大腸菌HB101を用いた場合、プラスミドの回収率が低いことがある。そのような際には、Plasmid Mini Prep Kit(Code No. 311-01521)を使用した方がよい。