GM quicker 3

加工食品からのDNA抽出キット
品名 Code No. 包装単位 価格 備考
GM quicker 3 311-07241 50回用 56,000円  

製造元 (株)ニッポンジーン

表示価格は希望納入価格 (税別) です。

製品説明

GM quicker 3 は、加工食品から DNA を抽出するためのキットです。 本キットは、カオトロピックイオン存在下でDNAがシリカへ吸着する原理(Boom Technology)を採用しており、抽出操作にフェノールやクロロホルムなどの毒性有機溶媒を使用しません。遺伝子組換え作物(Genetically Modified Organisms: GMO)の検査においては、DNAを用いた検査が広く普及していますが、これまでのDNA抽出キットでは断片化したDNAの回収を目的とした設計にはなっていなかったため、物理的もしくは、化学的な要因によって断片化したDNAを含む加工食品からのDNA抽出は必ずしも効率的ではありませんでした。

本キットでは、抽出対象を加工食品へ最適化することにより、約2時間という短い時間でPCRに好適な品質のDNAを抽出することができます。使用するスピンカラムは、カラム容積を最大限確保しており、内封されたシリカメンブレンは、充分なDNA吸着容量と高い溶出効率を確保しています。
本キットによって抽出された DNA は、 PCR や制限酵素反応に適用することが出来ます。

特長

・幅広い種類の加工食品に対応・約2時間で高純度のDNA が抽出可能・抽出操作にフェノールやクロロホルムなどの毒性有機溶媒が不要・抽出したDNA はPCR や制限酵素反応にそのまま使用可能

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製品内容

使用回数

DNA 抽出を50 回行うことができます。
試料の種類やサイズによって必要な試薬量が変わります。不足分については単品でご購入下さい。

GM quicker 3 (50回用)
構成品 容量 保存 備考
GE1 Buffer 100 ml x 3 本 室温  
GE2-P Buffer 30 ml x 1 本 室温  
GB3 Buffer 12.5 ml x 3 本 室温  
GW Buffer 40 ml x 1 本 室温 エタノール含有
TE (pH8.0) 10 ml x 1 本 室温  
Proteinase K (20 mg/ml) 1 ml x 2 本 -20°C  
α-Amylase (高濃度品) 0.1 ml x 1 本 -20°C  
RNase A (100 mg/ml) 0.5 ml x 1 本 室温 RNase A を長期間ご使用にならない場合には、冷蔵保存もしくは冷凍保存(-20°C)して下さい。
Spin Column 50 本 x 1 袋 室温 上部パーツ:カラム、下部パーツ:Collection Tube

輸送方法

ニッポンジーンから直送する場合、室温品を入れたキット箱と-20°C品とドライアイスを入れたスチロールボックスを一つの段ボール箱にまとめて入れて常温で輸送しています。

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使用例

プロトコール例

<乾燥試料や吸水性の強い加工食品からのDNA 抽出>
①凍り豆腐、おから、ゆば ②きな粉 ③大豆いり豆 ④乾燥馬鈴薯

<水分を比較的多く含む吸水性の弱い加工食品からのDNA 抽出>
⑤豆腐類、油揚げ類 ⑥納豆 ⑦豆乳類 ⑧みそ ⑨大豆煮豆 ⑩大豆缶詰、大豆瓶詰 
⑪冷凍とうもろこし ⑫とうもろこし缶詰、とうもろこし瓶詰 ⑬冷凍馬鈴薯

<DNA の残存が少ない加工食品からのDNA 抽出>
⑭コーンスナック菓子 ⑮コーンスターチ ⑯ポップコーン ⑰ポテトスナック菓子 ⑱馬鈴薯でん粉

 

プロトコール1 : 乾燥試料や吸水性の強い加工食品からのDNA 抽出

<①凍り豆腐、おから、ゆば ②きな粉 ③大豆いり豆 ④乾燥馬鈴薯>

1. 試料をフードミル等で粉砕する。
2. 50 ml コニカルチューブに1.0 g の粉砕試料を秤量し、4.5 ml のGE1 Buffer、10µl のRNase A、2µl のα-Amylase および40µl のProteinase K をそれぞれ添加する。壁面に付着した試料やBuffer をフラッシュ遠心によりチューブの底に集めた後、試験管ミキサーにて均質になるまでよく攪拌する(30 秒間以上)。
3. 30 分間、65°Cで加温し、10 分間毎に2 回、試験管ミキサーにて10 秒間最高速で攪拌する。
4. 500µl のGE2-P Buffer を添加し、試験管ミキサーにてよく混和する。
5. 遠心(≧4K x g, 10 分間, 4°C)する。
6. 上清800µl を新しい2.0 ml マイクロチューブに移す。
7. 600µl のGB3 Buffer を添加し、10~12 回チューブを転倒させ、よく混和する。
8. 遠心(≧10K x g, 5 分間, 4°C)し、上清を可能な限り採取する。
9. 8. の上清をSpin Column に700µl 移し、遠心(≧10K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
10. 8. の残りの上清全量を9. のSpin Column に移し、遠心(≧10K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
11. 600µl のGW Buffer をSpin Column に添加した後、遠心(≧10K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
12. Spin Column を新しい1.5 ml マイクロチューブに移す。
13. 50µl のTE(pH8.0)を滴下した後、3 分間室温で静置する。
14. 遠心(≧10K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液を回収する。

プロトコール2 : 水分を比較的多く含む吸水性の弱い加工食品からのDNA 抽出

<⑤豆腐類、油揚げ類 ⑥納豆 ⑦豆乳類 ⑧みそ ⑨大豆煮豆 ⑩大豆缶詰、大豆瓶詰 ⑪冷凍とうもろこし ⑫とうもろこし缶詰、とうもろこし瓶詰 ⑬冷凍馬鈴薯>

1. 試料をフードミル等で粉砕する。
2. 50 ml コニカルチューブに1.0 g の粉砕試料を秤量し、1 ml のGE1 Buffer、10µl のRNaseA、2µl のα-Amylase および20µl のProteinase K をそれぞれ添加する。壁面に付着した試料やBuffer をフラッシュ遠心によりチューブの底に集めた後、試験管ミキサーにて均質になるまでよく攪拌する(30 秒間以上)。
3. 30 分間65°Cで加温し、10 分間毎に2 回、試験管ミキサーにて10 秒間最高速で攪拌する。
4. 200µl のGE2-P Buffer を添加し、試験管ミキサーにてよく混和する。
5. 遠心(≧4K x g, 10 分間, 4°C)する。
6. 上清800µl を2.0 ml マイクロチューブに移す。
7. 600µl のGB3 Buffer を添加し、10~12 回チューブを転倒させ、よく混和する。
8. 遠心(≧10K x g, 5 分間, 4°C)し、上清を可能な限り採取する。
9. 8. の上清をSpin Column に700µl 移し、遠心(≧10K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
10. 8. の残りの上清全量を9. のSpin Column に移し、遠心(≧10K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
11. 600µl のGW Buffer をSpin Column に添加した後、遠心(≧10K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
12. Spin Column を新しい1.5 ml マイクロチューブに移す。
13. 50µl のTE(pH8.0)を滴下した後、3 分間室温で静置する。
14. 遠心(≧10K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液を回収する。

プロトコール3 : DNA の残存が少ない加工食品からのDNA 抽出

<⑭コーンスナック菓子 ⑮コーンスターチ ⑯ポップコーン ⑰ポテトスナック菓子 ⑱馬鈴薯でん粉>

1. 試料をフードミル等で粉砕する。
2. 50 ml コニカルチューブに1.0 g の粉砕試料を秤量し、4.0 ml のGE1 Buffer、10µl のRNase A、2µl のα-Amylase、10µl のProteinase K をそれぞれ添加する。壁面に付着した試料やBuffer を遠心操作によりチューブの底に集めた後、試験管ミキサーにて均質になるまでよく攪拌する(30 秒間以上)。
3. 30 分間65°Cで加温し、10 分間毎に2 回、試験管ミキサーにて10 秒間最高速で攪拌する。
4. 400µl のGE2-P Buffer を添加し、試験管ミキサーにてよく混和する。
5. 遠心(≧4K x g, 5 分間, 4°C)する。
6. 上清1 ml を新しい2.0 ml マイクロチューブに移す。
7. 750µl のGB3 Buffer を添加し、10~12 回チューブを転倒させ、よく混和する。
8. 遠心(≧10K x g, 5 分間, 4°C)し、上清を可能な限り採取する。
9. 8. の上清をSpin Column に700µl 移し、遠心(≧10K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
10. 8. の残りの上清全量を9. のSpin Column に移し、遠心(≧10K x g, 30 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
11. 600µl のGW Buffer をSpin Column に添加した後、遠心(≧10K x g, 60 秒間, 4°C)し、濾液は廃棄する。
12. Spin Column を新しい1.5 ml マイクロチューブに移す。
13. 50µl のTE(pH8.0)を滴下した後、3 分間室温で静置する。
14. 遠心(≧10K x g, 60 秒間, 室温)し、濾液を回収する。

Data 1: 本キットで抽出したDNA の吸収スペクトル

A260 付近に吸収ピークがあることから、本キットで抽出したDNA は純度が高いことが示唆された。

Data 2: PCR による内在性遺伝子の検出

ダイズ、トウモロコシ及びジャガイモの内在性遺伝子検出用プライマー対を用いて、本キットで抽出したDNA 溶液を希釈せずに鋳型として用い、PCR を行った。PCR 条件は、農林水産省JAS 分析試験ハンドブック「遺伝子組換え食品検査・分析マニュアル」に従った。

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資料 Data Sheet

製品マニュアル

SDS(Safety Data Sheet)

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関連情報

備考

参考文献

関連製品

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購入に関するお問い合わせ先
富士フイルム和光純薬株式会社および同社代理店・特約店
製品に関するお問い合わせ先
株式会社ニッポンジーン 学術営業課

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