ISOSPIN Tissue DNA

動物組織、魚介類、昆虫からのDNA 抽出キット
核酸抽出/精製
品名 Code No. 包装単位 価格 備考
ISOSPIN Tissue DNA 316-08891 50回用 25,000円  

製造元 (株)ニッポンジーン

表示価格は希望納入価格 (税別) です。

製品説明


パンフレット
(PDF)

ISOSPIN Tissue DNAは、動物組織、魚介類、昆虫などから高純度なゲノムDNAを抽出・精製するためのキットです。
本キットでは、Proteinase Kと界面活性剤存在下での加熱処理により試料を溶解させ、DNA以外のタンパク質や多糖類等の夾雑物を遠心分離により除去してから、スピンカラム法でDNAを精製します。そのため、効率的に組織からDNAを回収することができ、特に今まで抽出困難であった粘性物質(多糖類)等を多く含む魚介類などから高純度のDNAを抽出することができます。
本キットは、カオトロピックイオン存在下でDNAがシリカへ吸着する原理を応用したスピンカラムによるDNA精製方法を採用しており、人体に有害なフェノールやクロロホルム等の毒性有機溶媒を使用しません。また、使用するスピンカラムに内封されたシリカメンブレンは、充分なDNA 吸着容量と高い溶出効率を確保しています。

特長

・ 遠心分離による夾雑物の除去で高純度DNAを抽出可能 ・ 粘性物質(多糖類等)を多く含む魚介類からもDNA抽出可能 ・ フェノール、クロロホルム不要 ・ Proteinase K と RNase A 添付(別途購入不要)

抽出実績一覧

動物試料 マウス(、肝臓、腎臓、精巣、心臓、肺、脾臓、尾)、トリ(肝臓)、豚(赤身、脂身、肝臓)、ヒト(口腔粘膜、毛根、爪)、培養細胞(HeLa 細胞
魚介類試料 サバ(エラ、角膜、水晶体、ガラス体網膜)、アサリ(足、外套膜、エラ、水管、中腸腺、閉殻筋)、アンモシーテス(体表粘液)、タチウオ(皮、筋肉、背びれ)、シロギス(精巣、卵巣)、アブラハヤ(体表粘液)、アオリイカ(切り身)、冷凍赤エビ(身、、ヒゲ)
昆虫試料 イエバエ(脚、個体)、チャバネゴキブリ(脚、個体)、アリ(個体)、ミツバチ(個体)、ウリハムシ(個体)、ヨコバイ(個体)、ヒトスジシマカ(個体)
その他実績 ヒメグモ(個体)、ワラジムシ(個体)、ゴカイ(頭部、尻部)、黒カビ(菌糸)、コウジカビ(菌糸)

培養細胞からのDNA抽出は「ISOSPIN Blood & Plasm DNA」改変プロトコールをお勧めします。
* 赤字で表記している試料は、熱処理オプションが有効であった試料です。(製品マニュアル p3.参照)
* 一部の試料はマニュアルに収量の目安を掲載しております。

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製品内容

ISOSPIN Tissue DNA (50回用)
構成品 容量 保存 備考
Ti Extraction1 Buffer 22.5 ml x 1 本 室温  
Ti Extraction2 Buffer 2.5 ml x 1 本 室温  
Ti Binding Buffer 30 ml x 1 本 室温 エタノール含有、白い結晶が生じる場合があります
Ti Wash1 Buffer 40 ml x 1 本 室温 エタノール含有、白い結晶が生じる場合があります
Ti Wash2 Buffer 45 ml x 1 本 室温 エタノール含有
RNase A (100 mg/ml) 250 μl x 1 本 室温※ ※長期保存 冷蔵/冷凍
Proteinase K (20 mg/ml) 1 ml x 1 本 -20°C  
Elution Buffer 3 ml x 1 本 室温  
Spin Column 50 本 x 1 袋 室温 上部パーツ:カラム、下部パーツ:Collection Tube

輸送方法

製品は室温輸送しております。製品到着後、キット構成品のProteinase Kを冷凍保存(-20℃)して下さい。
Proteinase Kは、1週間までは室温で保管した場合でも品質に影響はありませんが、できるだけ早めに-20℃で保管してください。

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使用例

標準プロトコール

Data 1 アサリ各組織からのDNA抽出

ISOSPIN Tissue DNAとA社製品を用いて各種アサリ組織50mgからDNAを抽出し、吸光度測定と電気泳動を行った。実験は各キットマニュアルに従って行い、比較のためRNase A処理を実施し、溶出液量を100µlに揃えた。

結果

吸光度測定結果により、本品で抽出したDNA溶液は収量が多く高純度であった。A社製品では各部位において抽出操作中にカラムの目詰まりが生じたが、本品では目詰まりすることなくDNA抽出できた。さらに電気泳動の結果より、A社製品ではバンドが薄く、吸光度(O.D.260nm)に影響する夾雑物残留の可能性が考えられた。

Data 2 マウス各組織からのDNA抽出

ISOSPIN Tissue DNAとA社製品を用いて各種マウス組織10~30mgからDNAを抽出し、吸光度測定と電気泳動を行った。実験は各キットマニュアルに従って行い、比較のためRNase A処理を実施し、溶出液量を100µlに揃えた。


アガロースゲル電気泳動図(吸光度測定値を基に各100ng DNAをアプライした)

結果
本品で抽出したDNAの方が収量が多く高純度であった。特に肝臓において顕著な差が見られた。


Data 3 ヒトがん腫瘍組織からのDNA抽出

※本実験データは、岩手医科大学 医歯薬総合研究所 医療開発研究部門 助教 開 勇人 先生からご提供いただきました。
本キットは「腫瘍中変異遺伝子由来血中循環DNAによる腫瘍再発モニタリングに関する観察研究 (MORIOKA study)」でご使用頂いております。

本キットの標準プロトコール(ペッスルを用いて試料を粉砕)に従い、各種ヒトがん腫瘍組織、末梢血単核細胞、細胞株からDNA抽出を行い、吸光度による純度と収量の平均値を算出した。また、吸光度の測定値に基づき、DNA 100 ngを電気泳動に供した。

① 吸光度測定結果
吸光度測定結果

② 電気泳動結果
電気泳動結果

DNA抽出後は、次世代シークエンサーを用いて解析をされています。

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Q & A

カラムが目詰まりしたり、試料の色素が最終溶液に残ったりする。
検体数が多いのでペッスルを使用したホモジナイズを省略できないか?

プロトコールB

  1. 5-25 mgの組織(試料)を1.5 mlマイクロチューブに入れる。
    注)あらかじめ、組織をはさみなどで細かく刻むか、液体窒素中で粉砕する。
    注)少量の試料(5 mg)から検討を始め、段階的に試料の量を増やす。
  2. 試料に450μlのTi Extraction1 Bufferを加え、ボルテックスでよく撹拌する。
    20μlのProteinase Kを加え、ボルテックスでよく撹拌する。
  3. 56℃で試料が溶解するまで加温する。加温中、5~15分おきに10秒間ボルテックスで撹拌する。
    注)組織片の重量により溶解にかかる時間は変わるため、製品マニュアルのデータVI(p.8)を参照する。
  4. 5μlのRNase Aを加え、ボルテックスでよく撹拌する。室温で5分間冷ます。
  5. 以降の操作(夾雑物除去とスピンカラム精製)は、<標準プロトコール>と同様に行う。

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資料 Data Sheet

製品マニュアル

SDS(Safety Data Sheet)

リーフレット

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関連情報

備考

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問い合わせ先

購入に関するお問い合わせ先
富士フイルム和光純薬株式会社および同社代理店・特約店
製品に関するお問い合わせ先
株式会社ニッポンジーン 学術営業課

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